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「先生」という言葉

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ちょい前の日記に「きたみさんも先生って呼ばれるの?」とコメントがあったので、それについて思うことを書いてみる。

まず結論から言うと、「先生」と呼ばれることもあります。というか、初対面の方からはそう呼ばれることが、かなり増えました。
前はいちいち「先生はやめてください」とか言ってたんですけど、それも嫌味かと思うようになってきたので、最近は初対面の時はなんも言わないようにして、2回目以降お会いした時にまだ「先生」とか言うようなら「やめてください」とお願いするようにしています。

先生って言葉はキケンなんですよね。「いやいやそんなたいしたもんではないですから」と思いつつも、ずっと先生先生言われてると、なんか偉くなったような錯覚が芽生えちゃうものです。ほんとは対等な間柄のはずなのに、自分の方が偉いような錯覚も起こしかねなかったりして。
それらすべてを制御できるほどデキた人間ではないもんですから、継続してお付き合いのある方には、ほぼ100%「先生」という敬称付けはやめてもらってます。

ちなみに、自分がお付き合いのある士業の人…たとえば税理士さんとか会計士さんとかについてもこれは同様で、できる限り「先生」という敬称ではなく、「さん」付けでお呼びするようにしています。相手が嫌がらなければ…ですけど。もちろん同業の人相手にも以下同文です。この場合はことわりすら入れることなく「さん」付けがデフォルトです。

お世話になってる税理士さんに「先生って呼んだ方がいいですか?」と最初に伺った時、返ってきたのは「いえ、キタミさんは私のお客さんなんだから、先生なんてつける必要はないですよ」でした。これがやっぱり普通の感覚だと思います。だから、読者さんや編集さん、書店員さんにお会いした時に、先方が私に対して「先生」とつけるのは、あまり自然なことではないよなぁというのが正直な気持ちです。だって、その関係だとお礼を言う立場はほぼこっちなんだもの。

ちなみに、件の税理士さんとは、その後イラストに書いてるようなやり取りがありました。
曰く「先生という言葉は便利なんですよ」と。
「先生」と言われて怒る人はまずいないんですね。だから「先生と付けた方がいいかどうか微妙」という方相手の場合は、まず付けておくようにすると無難だとなる。自分に先生と付ける場合はまずこのケースだと思います。
そしてさらに、「先生」って言葉は、それ単体で呼び名にもなる便利なやつなんですよ。だから士業の集まりとかに行くとあっちもこっちも「先生」なので、いっさい名前を覚えなくても「先生」「先生」と呼んでりゃそれで全部済んじゃったりする。

そんな話をしてると、「先生」って言葉はまことにバカバカしい言葉だなぁという話になったりするんですが、たいてい最後は「だから学校の先生なんかはヤバいよね」という話に落ち着きます。
たいした社会人経験を積むこともなく、いきなり「先生」「先生」と言われる立場につくんですもん。怖いですよね。

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コメント (8)

昔大阪日本橋で電器店の店頭販売をやっていたとき、韓国や中国から来る団体客が値切ろうとするときは必ず「センセー」「セムセー」と言ってきたことを思い出しました。

|v・):

学校の先生の場合は「先生という呼称」が重圧となり、潰れていく新人も多いようですけどね。
だけど子どもから見れば先生と呼ぶことは信頼の証であり、そうあることが自然だと思いますよ。

先生といわれて尊大な態度を助長するような奴は「そこが限界の人間性」しか持ってない、と週刊誌のコラムで読んだ記憶があります。
先生といわれてそれを誇りに思い、自分を維持し更に伸ばすのが正しい「先生」なのだと思います。

確かに同年代から先生と呼ばれるのは気恥ずかしいかもしれませんが、尊敬の念を受けている、期待されている、と気を引き締めるのも良いものではないかと。
先生と呼ばれるのにはそれだけの質がある人間かお金がある人だけですからねぇ

元どうよ:

>たいした社会人経験を積むこともなく、いきなり「先生」「先生」と言われる立場につくんですもん。怖いですよね。

って言われるのは辛いですね。某ソフト日本語版の頃からずっと見てますが、正直がっかりです。
「今の」多くの教員は、採用前にいろんな意味で社会人体験を積んでいます。(もちろん、「採用試験が狭き門」という意味ですが)我々やきたみさんが学生だった頃の先生とは、全然違います。

もちろん自分もチンピラに殴られて警察沙汰になったりとか他社メダルを持ち込んだ中学生に説教したりとか基板のハンダ面で指を切って店の床に血だまりを作ったりと、しなくていい社会人経験を積んでいますが(笑)。

dasilva:

狭義の「センセイ」という言葉になってしまいますが、
今の教員はヤワですねw
社会人としても、人間としても、未熟な人間が多いように見受けます。

「学校」という狭い社会の中しか知らない人間が、「教えられる」立場から「教える」立場に急激に変わるワケですが、自分が偉くなったと勘違いしちゃうんですかねぇ…理不尽な、自分にしか通用しないような「論理」を振りかざす人間が多すぎます。社会人としての「常識」も「知識」もない人間が教育しているのですから目も当てられません!
私自身が「センセイ」ではありませんが、子供二人の父親としての経験や、現場に居る人間(義兄や親しい友人)の意見を聞くと、そのように判断せざるを得ないでしょう。

最期に一つ、父親の言っていた言葉に、
 『センセイと 呼ばれるほどの バカでなし』
というものがあります。年齢を重ねるにつれて、意味が良く分かるような気がします(笑)

匿名:

身内に聞いた話ですが、いわゆる教師さんたちは同僚同士で新人だろうがベテランだろうが敢えて「先生」と呼び合うらしいですね。
子供はそのあたりちゃんと見ていて、教師同士のなかで軽んじられてる人をやっぱり舐めてかかってくるから、せめてきちんと敬称で呼び合うんだとか。

いきなり身の丈にあわない持ち上げられ方をするというのは、やっぱりヤバいと思いますよ。きちんと自分を持っていないと、自分が偉いと勘違いしたり、逆に大きな重圧を感じたりしがちですから。
現場で苦労されている教師の方たちには、カチンとくる記事だったかもしれませんが、これはこれでひとつの事実だと思います。周囲をみられて、まったく心当たりがないわけじゃないでしょう?

joeken:

ご著書やウェブで、いつもきたみさんの作品を楽しく拝見している教員です。

IT業界の勘違いクリニックでIT業界への偏見を解かれようとしているきたみさんのことですから、他業界に対しても慎重に、偏見のない発言をされているのでしょう。

発言のご趣旨がどのように膨らんでいくのか、具体的な「先生」の問題がどうあぶり出されるのか、他の業界と比べて「先生」がどれほどいびつなのか、今後の展開を楽しみにしています。

みやた:

保育園の給食調理士と言う職はしがないアルバイトだろうと就職したら先生と呼ばれるようになります。
その呼ばれ方に慣れなくて二週間で逃げ出してしまいました。

GaK:

教育実習を受けた友人からの情報ですが
実習中は生徒の前での一人称を「先生」にするように
指導されたそうです。
その辺りからして何か違うなぁ・・と。
そのほかに。
むかしウチの母が所用で私が通っていた学校に電話したとき対応した教員が「(私の担任だった)○○先生はただいまお出かけになっていらっしゃいまして、●時頃お戻りになられると思います」と話したそうです。
いわゆる敬語の使い方というのを根本的に間違えていると思うのですが、これでまかり通ってしまうのが教職員界のイビツさなんだなぁと思います。

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2008年6月12日 12:22に投稿されたエントリーのページです。

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